多重人格とは1人の人間の中に複数の人格が存在する状態を指しますが、いわゆる「いい自分」「悪い自分」がいると感じるような、誰にでも当てはまることではなく、「Aという人格がとった行動がBという人格の記憶にはまったく残っていない」といった特徴を持っています。

今回は実在されたとされる多重人格者を紹介していきます。

ビリー・ミリガン

1955年にアメリカで生まれたビリーは1977年にオハイオ州立大学のキャンパス内で3人の女性たいして、暴行と強盗の容疑で逮捕されます。
ビリーはこの時点で弁護士と打ち合わせする際に「自分はビリーではなく、今はビリーは眠っている」と発言したそうです。
そこで、ビリーの担当していた弁護士のジュディは、不信感を抱くようになり、何度か接していくうちにその異常性に気付き、ビリーには裁判を受ける能力がないと感じ始め、検事と精神科医を呼ぶことにしました。
その結果、ビリーにはいくつもの人格が存在していることが判明しました。
まずは、26歳男性で主人格となる存在でもあるが、他の人格については認知しておらず、過去に自殺を図ろうとしたが、生き残ってしまったことにより精神不安定となってしまった人格ビリー

合理主義者で流暢なアラビア語を読み書きする、上流階級のイギリス人の人格であり、それぞれの人格のリーダー的存在でもある、22歳の男性アーサー

銃や弾薬に対する知識が豊富で、空手の達人でもあり、アドレナリンの分泌を操ることができる武闘派であり、刑務所などの危険な場所では、アーサーの代わりに各人格のリーダーを務める人格である23歳男性のレイゲン

唯一の喫煙者で口達者でもあるため、交渉役を担当している、18歳男性のアレン

と、他にも3歳の少女の人格など、合計24人の人格を持っていたことが判明しました。
また、そのうち13の人格は、「好ましくないもの達」と呼ばれ、普段はアーサーによって押さえ込まれているのだとか。

そして、人格の一つであるアレンの証言によると、「脳内スポット」という灯りを中心として、それぞれの人格が立っており、そのスポットに立った人格が意識を持つらしいです。
裁判の結果、ビリーは「無罪」となりました。
さらに、ビリーの人格を一つにする治療が少し進められましたが、治療の最中に「教師」という新たな人格が生まれ始めました。
その後、ビリーの人格の中の一つであるアレンが、とある女性に好意を抱くようになり、結婚を果たしますが、やがてその女性がマスコミに追われるようになり、ビリーの前から姿を消しました。
これによりビリーはショックを受け、34日間も絶食したと言われています。

それからビリーの人格のひとつである「教師」はビリーの中にある人格を深い眠りにつかせ、最終的に「教師」の人格だけが起きている状態となったそうです。

そしてビリーは、名前を変えて生きていくこととしましたが、2014年に病気のために死去しました。
そして、彼の歩んだ数奇な人生が世間に知れ渡るようになり、多重人格の存在が世間で受け入れられるようになっていきました。

実際のところ多重人格の持ち主は、問題行動を起こすばかりではなく、ビジネスや芸術の面で成功するケースも多いと言われています。